日本財団 図書館


 

?A インターネットの利用

インターネットは、膨大な数の自律的ネットワークの集まりであるだけに、一般的に「ネットワークのネットワーク」とも呼ばれる。つまり、インターネットを利用することにより、世界に分散する文書、ソフトウェア、画像等の情報、あるいは電子メール等の情報をベースとしたリソースを利用者の誰もが平等に共用できることになった。このように、世界中に散在する情報をリンクした巨大なデータベースは、「世界規模のネットワークあるいは蜘蛛の巣」といったイメージからWWW(World Wide Web)と称している。もともとWWWは、ヨーロッパの粒子物理学研究所(CERN)が開発したマルチメディアデータ対応のサーバソフトの名称でもある。このように、インターネット上で世界中に広がるWWWサーバが提供する膨大な情報資源を、個人のパソコン等をアクセス手段として共用できる反面、これをどのように利用するかはユーザ自身が決定しなければならない。つまり、経験の少ない利用者にとっては、的確な情報資源の活用がなかなかできない状況に置かれているのも事実である。

こうした世界中に広がったWWWサーバが提供する情報資源へのアクセスツール、いわゆるWWWの世界への入り口としてWWWブラウザがある。このブラウザによって、世界中にある情報をGUIによる簡単な操作で誰でもが容易に利用できる。また、WWWブラウザは、情報の所在を意識しない情報のビューワとも言える。なお、WWWのハイパーリンクを実現している言語として、HTML(Hyper Text Markup Language)がある。WWWブラウザは、WWWサーバから同言語で書かれた情報を受け取り、それを解釈してパソコン画面上に表示する。また、ブラウザを登載した端末であれば、プラットフォームの違いを意識せず同じ情報を見ることができる。

このように、今日、多くの人々がネットスケープナビゲータなどのWWWブラウザを利用して、インターネット上の様々な情報にアクセスすることができるようになった。しかし、WWW用の文書を作成するのに使用されるHTMLは、論文や書籍のような「固定された文書」形式の表現に限られていたため、株価情報のように常に変化する情報に対しては役に立たない欠点があった。こうした欠点を解消するとともに、さらに発展的にインターネットを駆使できるツールとしてJava言語が脚光を浴びている。Java言語は、アメリカのサンマイクロ社が開発した開発者向けの「プログラミング言語」で、ネットスケープナビゲーターにこの言語を解釈し、動かすエンジンさえ組み込めばアプリケーションプログラムを実行することができる。これによ

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION